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Jazztet [エッセイ]

 ジャズとの出会いは良く覚えている。大学2年の冬にロバータ・フラックのコンサートを観た後、その主催元からJAPAN JAZZと銘打ったコンサートの無料券を送ってきて、大学3年の夏に武道館に見に行ったことがそもそものきっかけだった。確かPanasonic主催のオムニバス・コンサートだったと思う。当時は音響メーカー主催のこの手のジャズコンサートがよく開かれていた。その頃私はジャズには全く興味はなく、無料券につられて何となく出かけていったというのが正直なところだった。

 当日の内容はあまり覚えていない。覚えているのは黒字に白文字でJapan Jazzと書かれたTシャツを買ったのと、やっていたフュージョン系の音楽が私にとってはつまらなかったこと位だ。そのフュージョンが終わった後、ステージが変わり、黒人6人組が演奏し始めた。今思えば、それがベニー・ゴルソンやフレディ・ハバート率いるJAZZTETだった。その演奏はジャズを初めて聴く身には非常に新鮮だった。セントルイス・ブルース・マーチや他の曲も良かったが、一番感動したのは、アイ・リメンバー・クリフォードというバラードだった。こんなに美しい曲があるんだ、と思った。その後大学生協で購入したJAZZTETのアルバム(当時はまだLPだ)が私の所有するジャズアルバム第1号となった。

 コロナウィルスによる外出自粛の続く昨今、在宅の時間つぶし用にYoutubeでライブコンサートのビデオを探していたところ、偶然Jazztetのビデオを見つけた。1982年夏のオランダ ハーグでのNorth Sea Jazz Festivalの映像なので、Japan Jazzとほぼ同じ時期である。このビデオの3曲目がアイ・リメンバー・クリフォードだが、今聴いてもやはり美しい。遠い記憶が少し甦ってきた。

 ベニー・ゴルソンも4年前のBlue Noteの時に比べればまだまだ若く、パワフルで、見ていると少し嬉しくなった。私にとっては、Stay Homeの中での思わぬ収穫だった。

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