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マツダミュージアム [自動車]

10月に広島に帰省した時に、かねてからの念願であったマツダミュージアムを訪問しました。マツダミュージアムは完全予約制で、見学日の1カ月以上前に予約したのですが、平日にもかかわらず、午前中の日本語ツアーは既に満席。止む無く、午後の英語ツアーを予約しました。

午後の部は14:15スタートだったので、14時前に集合場所である本社ロビーに到着。実家から本社までは歩いて25分くらいです。小学校、中学校の頃は社会見学と言えばマツダの工場見学だったので、数えきれないくらい見学に行ったのですが、今回は数十年ぶりの見学になります。

本社ロビーには、最新のマツダ車が展示してあります。
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右の赤い車が、昨年開発された直列6気筒 3.3Lのディーゼルエンジン搭載のCX-60。写真では見えないですが、車両側面にInline6のエンブレムが施されています。直6と言えば昔は日産のRB20DEやRB26DETTなど結構ありましたが、今は恐らく唯一の国産直6車ではないでしょうか。思わずボンネットを開けて中を見たのですが、広大なエンジンカバーに覆われて、エンジン本体は拝めませんでした。残念。

英語ツアーということもあって、見学者のほとんどは外国人で、欧米からの方が多かった印象です。ロビーにいると、さながら海外にいるような錯覚にとらわれます。

定刻になり、バスに乗り込んで本社ビルからマツダミュージアムに向かいます。社内の橋(結構な高さの高架橋)を渡り、15分くらいは走ったでしょうか。車を輸出する埠頭に近い場所で下車し、ミュージアムに入ります。

ミュージアムの1Fは、最新のマツダ車の展示と、ミュージアムグッズの販売を行っていました。そこで目を引いたのが、
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マツダ車のミニカー。歴代のマツダ車が並ぶその姿は、圧巻です。他では絶対に手に入らない車ばかりで、欲しい車はたくさんあった(特にRX-3サバンナ)のですが、税込み9570円の価格に、ちょっと手が出ませんでした。。

ミュージアムの1Fから、2Fの展示エリアに移動します。ここではマツダの創業以来の歴史(私が子供の頃は、まだ東洋工業という名前でした)がガイドの方により説明されました。原爆の日のわずか10日後に、オート3輪の生産を再開したという逸話は、私も初めて知りました。オート3輪のコーナーでは、
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この車に思わず目が行きました。子供の頃は、まだ現役で走っていたと思います。

次に目に止まったのが、
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R360クーペとキャロル。どちらも昭和30年代に発売された車ですが、子供の頃よく見た記憶があります。どちらも個性的なデザインで、特にR360は今電気自動車として作れば売れるんじゃないか、と思わせるくらいのポップなデザインの良さがあります。

見学通路を挟んで、単独で展示されていたのが、
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名車コスモスポーツ。グリルの形から、後期型であることがわかります。個人的には、歴代マツダ車の中で最も美しい車だと思っています。
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リヤビューもクリーンで美しいです。車左に展示されているロータリーエンジン(L10Bかな)、いかにコンパクトなエンジンであるかが、よくわかります。

元の展示車列に戻ると、懐かしの車がありました。
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初代ルーチェ。古さを感じさせないデザインの車で、私が小学校の頃から高校卒業するまで、親父が乗っていた車です。ちなみにうちの車の色はチャコールグレーで、フロントに黄色いフォグランプが2つ付いていました。「フォグランプがない方がすっきりしてカッコいんだけどな…」と子供心ながら思っていましたが、その思いは今も変わりません。この車で広島から山陰方面に何度かドライブしたことを思い出します。一度冬場に中国山地の雪道を超えた時は、チェーンを巻いていない前輪が結構滑って、乗っていて随分怖い思いをしました。

そして、この車。
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マツダ車の中で一番好きな、サバンナGT(RX-3)。これは前期型ですが、個人的には後期型の方がより好きです。しかし、丸目4灯の目力は半端ではありません。精悍な顔つきの車です。最近は細めのLEDランプを搭載して、千と千尋のカオナシのような面構えの車ばかりで、もうこのような強い目力の車にはお目にかかれないかと思うと、寂しい限りです。1回是非運転してみたいけど、そんな機会はもうないかな…。

次は、1978年に発表された、初代RX-7(SA22C)
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まだサバンナというペットネームが残っていますが、どちらかというと初代コスモに近いコンセプトのスポーツカーだと思います。親父が会社でもらって帰った、発売当時のRX-7のポスターを、しばらく家の壁に貼っていた記憶があります。

80年代の代表作と言えば、
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当時のベストセラー車、ファミリア。珍しいツートンカラーの塗装ですが、赤のイメージが強いです。その後ろにあるカブリオレはドアミラーになっているので、80年代がフェンダーミラーからドアミラーへの過渡期だったことがわかります。

そしてこの車、2代目のRX-7(FC3S)
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この車はカブリオレ(FC3C)ですが、FC3Sは漫画「頭文字D」の高橋兄の車としても有名です。

もう一台の80年代の代表作が、
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89年に出た名車、初代ロードスター(NA)。よく見ると三角窓が残ったデザインなのですね。
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NAのインテリアデザインは、同時期に世に出たS13シルビアのインテリアに少し通じるものがあります。当時のトレンドだったのかもしれません。ドアミラーの位置が、三角窓をよけるように、結構後ろに配置されています。

90年代初めに出たのが、
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3代目のRX-7(FD3S)。マツダ車の中で最もピュアスポーツ感の強い車かもしれません。この車のデザインも結構好きでした。「頭文字D」の高橋弟の車としても有名です。

こちらは21世紀初めに出た、(今の所)最後のロータリーエンジン車、RX-8。
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観音開きのドアを持ったユニークな車で、大人4名がゆったり乗車できるGTカーです。この車も2013年に販売終了となりました。残念な限りです。

RX-8の横には、モータースポーツで活躍した、ファミリアロータリークーペベースのレース車がありました。こちらも懐かしい車です。
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この流れ落ちるようなリヤビューと、丸目4灯のリヤランプが、当時のロータリーエンジン車の証でした。

そして、91年に金字塔を飾った、マツダ787B 。
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91年のルマン24時間レース優勝車です。この車が優勝した時の感動は、今でも覚えています。

ツアーには専任の説明員の方がついていて、マツダの歴史、各車の紹介を英語で丁寧にされていました。この後は自動車組み立てラインの見学、車の塗装技術の説明や衝突安全車の紹介などが続き、印象としては工場見学コースの一部に旧車紹介が組み込まれた、そんな感じのツアーでした。行き帰りのバスの中でも、通過する建物の詳しい説明(塗装工場や開発棟など)があり、実直なマツダらしいツアーだったと思います。

見学コースの最後に訪れた場所が、
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コンセプトカーなどを紹介したエリア。最新のデザインに基づいた大型GTカーでしょうか。これはこれでカッコいいのですが、日本の市場向けには少し大きすぎる気もします。できるものなら、MX-30 PHEVに搭載された発電用ロータリーエンジン(53kW, 112Nm)にターボチャージャーをつけて、今のロードスター(ND)に搭載して、最初で最後のロータリーロードスターを作ってほしい…というのが、ライトウエイトスポーツカーとロータリーエンジンファンとしての、願いです。
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