SSブログ

(御礼)RWCファンゾーンin横浜ライブ [音楽]

桜木町駅前の巨大ラガーマン
20191026 RWC1.JPG
をはじめ、ラグビーワルドカップで盛り上がる横浜で、昨日ライブを行いました。
場所は臨港パークの特設ステージ。
20191026 RWC2.JPG
午前中のリハが終わった時は、まだ会場はガラガラだったのですが、午後5時頃には、
20191026 RWC3.JPG
既に満杯状態。この日の入場者は1万3000人以上だったそうです。

我々のライブは準決勝イングランド対ニュージーランド戦の後。

試合が押したため、45分予定のライブが20分に短縮となり、残念ながら用意した6曲のうち3曲だけの演奏となりました。セットリストは、
1. Chicago Song
2. 相鉄セレナーデ
3. B Funk
で、結果としては旭ジャズまつりと同じです。試合終了後にも関わらず、結構多くの方が残って聞いていただけました。遅い時間にもかかわらず、ありがとうございました。御礼申し上げます。

余談ですが、ステージから離れた大テント内では、勝ったイングランドサポーターが大盛り上がりして延々と気勢を上げていて、それはものすごい迫力でした。。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

NAIMA [エッセイ]

 若いころ、特に池袋でジャズオルガンを習っていた大学院のころは、ジャズばかり聴いていた時代があった。当時はスイングジャーナルを毎月買っては読んでいたり、買うアルバム(CDではなくLP)もジャズ・フュージョンものが多かったことを覚えている。

 大学院を修了して、私は電機メーカーに就職し、京都近郊の工場に配属になった。入社1年目は寮住まいだったので、学生のころ持っていた中古のエレクトーンも手放し、音楽ができない欲求不満があった。ある日雑誌で京都に「ブルーノート」というライブハウスがあるのを見つけ、思い立って出かけてみた。確か暑い8月の週末だったと思う。

 当時木屋町にあったそのライブハウスは、思いのほかこじんまりとしていた。行った時間が早かったせいもあり、客はまだ私しかいない。細長い店内の奥でカルテットがジャズ演奏をしている。私はカウンターの端に座り、飲めないくせにバーボンの水割りを注文した。

 曲が2,3曲終わっても客が私しかいなかったせいか、バンドの人が「何かリクエストありますか?」と聞いてきた。私は好きだったコルトレーンのNAIMAをリクエストした。この曲はコルトレーンにしては珍しい、メロディの美しいシンプルなバラード曲だ。意外にリクエストはすんなり通り、演奏が始まった。なかなか落ち着いた、いいアレンジの演奏だった。演奏が終わった後「NAIMAはナイマではなく、ネイーマって発音するんですよ」とバンドの人が教えてくれた。

 それから20年以上が過ぎ、私はLA近郊のトーランスのホテルにいた。前日の東海岸での打ち合わせ後LAに移動し、当日は朝からトーランスである企業と打ち合わせである。仕事は無事終わったが、連日の強行軍で部屋に帰ると一気に疲れが出て、最初は会社のメールチェックをしていたものの、いつの間にかベッドで横になっていた。気がついたら夜の8時を回っていた。

 その夜は一人だったので、一階のレストランでスープとパスタの簡単な食事をとる。レストランはすいていて、客が数組いるだけだった。ちょうどその時間はレストランでジャズの生演奏をやっている時間で、ピアノ、ウッドベース、ドラムのトリオに時々フリューゲルホーンが参加する、少し珍しい編成だった。

 何曲かスイング感のある演奏の後、ハービー・ハンコックのピアノに似たアレンジの曲が始まった。どこかで聞いたことのあるそのメロディラインをたどっていくと、NAIMAだった。その瞬間、自分の中でばらばらになっていた音楽の記憶が1本の糸のようにつながり、京都のブルーノートまでたどり着いた。私はしばらくの間、その美しい演奏と記憶の余韻を楽しんだ。演奏の後、ピアニストが”John Cortrane’s famous song, NAIMA.”と紹介した。もちろん、「ネイーマ」というきちんとした発音で。

2007年 記
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽